体調不良に悩んでいるときに、「上咽頭炎」という言葉にたどり着く方が増えています。
喉の奥や鼻の奥がずっと痛い、鼻が詰まって呼吸がしづらい、さらには疲労感や頭痛が続く――こういった症状が続くと、日常生活にも大きな影響を及ぼします。その原因の一つとして注目されているのが「上咽頭炎」であり、その治療法として「EAT(上咽頭擦過療法、Bスポット治療)」が効果的であると言われています。
EAT(上咽頭擦過療法、Bスポット治療)とは?
EAT(上咽頭擦過療法、Epipharyngeal Abrasive Therapy)は、薬液を塗布した専用の綿棒で上咽頭に対して直接アプローチする治療法です。この治療法は、Bスポット治療とも呼ばれ、両者は基本的に同じ治療法を指します。近年では、Bスポット治療もEATという名称が一般的に使用されています。
上咽頭は鼻と喉の奥に位置し、風邪やアレルギーなどで炎症が起こりやすい部位です。この部分が慢性的に炎症を起こしていると、様々な不調が引き起こされる可能性があります。
EATは、医師が専用の綿棒を使って、上咽頭に直接薬液を塗布しますが、単に薬液を塗布するだけでは不十分です。擦過(こする)ことで上咽頭の粘膜を刺激し、炎症部分からの出血を促す瀉血効果や、上咽頭に分布する迷走神経を刺激する効果が期待できます。
※「慢性上咽頭炎」や「EAT」に関してより詳しく知りたい方は、日本病巣疾患研究会 (jfir.jp) をご覧ください。
なお、当サイトと日本病巣疾患研究会は直接の関係はございませんので、あらかじめご了承ください。
実際のEATの様子などをInstagramで紹介しています。
こちらも是非ご覧ください。
症状の緩和に、鼻うがいの方法と効果
上咽頭炎や慢性鼻炎のセルフケアの一つとして鼻うがいがあります。鼻うがいには、鼻腔や上咽頭に溜まった細菌やアレルゲンを洗い流すことで、炎症を予防する効果があります。やり方は簡単で、毎日行うことで、鼻や喉の清潔を保ち、炎症の予防につながります。ただし、塩分濃度や水温に注意し、鼻粘膜を傷つけないようにすることが重要です。
ここでは、鼻うがいに必要な生理食塩水の作り方と、鼻うがいの実施方法を紹介します。
安全な生理食塩水の作り方
生理食塩水とは、人体にとって適切な濃度の塩水のことを指します。
用意する物:
- 清潔な水(約500ml)
- 食塩(約5g:小さじ1)
- 清潔な容器(計量カップや耐熱ボトルなど)
作り方の手順:
- 水の準備: 市販の蒸留水や精製水が望ましいですが、水道水を使用する場合は、衛生のため、10分ほど沸騰させてから冷ました水を使用してください。沸騰させることで、雑菌や塩素を除去できます。
- 塩を加える: 清潔な容器に水を注ぎ、そこに食塩を加えます。
- 混ぜる: 塩が完全に溶けるまでよく混ぜます。これで、生理食塩水が完成です。
生理食塩水を使った鼻うがいの方法
- 準備: 生理食塩水を鼻うがい用のボトルや容器に移し替えます。適切な温度は、体温に近いぬるま湯程度が理想的です。
- 姿勢を整える: 洗面台の前に立ち、体を前かがみにしながら顔を少し横に傾けます。
- 片方の鼻に注入: ボトルのノズルを片方の鼻の穴に優しく挿入し、ゆっくりと生理食塩水を注入します。すると、反対側の鼻の穴から液体が流れ出てきます。 注入するときに、「エー」と声を出しながら行うと誤嚥しにくいです。 片穴ごとに1回150mlが使用量の目安です。
- 反対側も同様に行う: 両方の鼻の穴に生理食塩水を通すことで、鼻腔内をしっかりと洗浄できます。
- 仕上げ: 鼻腔内に残った液体を優しくかみ出して、洗浄を完了させます。強くかむと、生理食塩水が耳に入ってしまうことがあるので、鼻うがいの後は優しくかむだけにしておきましょう。
鼻うがいは、アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎の症状緩和に効果的ですが、鼻や副鼻腔に重度の疾患がある場合は、医師に相談してから実施してください。
MSMプレフィアを使った鼻うがい
鼻うがいには、いくつか方法がありますが、その中でも特に手軽に行える方法があります。それが「MSMプレフィア」を使った鼻うがい(上咽頭洗浄)です。
MSMプレフィアを使った上咽頭洗浄は、炎症が起こりやすい上咽頭を、少量の洗浄液でピンポイントに洗浄できるため、鼻に大量の水を入れる鼻うがいに不安がある方にもおすすめです。また、鼻や口から水が流れ出ないので、場所を選ばずに手軽に実施できます。さらに、MSMプレフィアは原液のまま使えるので、手間が少なく、習慣化しやすいという点も魅力です。
最後に、MSMプレフィアを使った上咽頭洗浄のやり方をご紹介します。
鼻うがいを習慣化することは非常に重要です。ぜひ、日々の生活に鼻うがいを取り入れてみてください。
MSMプレフィアの使い方
STEP.1
MSMプレフィア(上咽頭洗浄液)と点鼻容器を用意します。
STEP.2
MSMプレフィアのキャップを外します。
STEP.3
点鼻容器のキャップとノズルを外し、1~2回分の量を入れます。
※薄めず原液をそのまま点鼻容器に移し替えてください。
STEP.4
点鼻容器のノズルを付けて、鼻うがいの準備は完了です。
STEP.5
MSMプレフィアの鼻うがいは、立ったまま天井見上げる姿勢、頭を60度くらい後ろに傾けて行います。点鼻容器のノズルの先端を鼻の穴に挿入し点鼻容器の胴部を指で押し滴下してください。洗浄液がスーっと鼻の奥・上咽頭へ流れていきます。
左右の鼻の穴に1プッシュ(洗浄液がのどに流れ落ちるのが分かる程度・約2㏄くらい目安)で上咽頭を洗い流します。
※液は口から出してもいいですが、飲み込んでも問題ありません。
※慣れるまでゆっくりと点鼻容器を押してください。強く押すと勢いよく流れ込み鼻に痛みを感じる場合があります。
STEP.6
使用後のお手入れは、点鼻容器を水洗いし、よく水を切ってから風通しの良いところで乾かしてください。
※洗剤は使わず水道水で洗い流す。
※詳しいお手入れ方法は「点鼻容器商品ページの下部」にございます。
回数について
1日1回でも十分です。
※鼻の不調等ある場合1日2~3回
やりすぎは鼻の中を傷める恐れがありますので注意が必要です。